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●実車と製品について |
戦前より弾丸列車と呼ばれて計画されていた東京~大阪間を結ぶ「夢の超特急」が具体化し始めた1962年、国鉄は世界でも例の無い200km/hを超えた速度で安定した営業運転を行うために必要な様々な機器の実地試験やデータ取得のため、1000形と附番された高速試作車を6両製造しました。1001号車と1002号車の2両編成は通称「A編成」、1003号車から1006号車までの4両編成は通称「B編成」と呼ばれ、両者を併結した6両編成や、両者を使用したすれ違い試験なども行われました。流線形の「団子鼻」を持つ先頭部形状は模型を使用した風洞実験で概ね煮詰められていましたが、実際に試作車を走行させた上で判明した問題点も多く、1000形は落成当初と比較すると細かい形態変化が確認できます。特に当初のパンタグラフは下枠が交差していない「ひし形」のものが設置されていた点が目を引きます。 A編成の車体塗装はアイボリー部が広く、側面幕板と裾部に細い青帯が入ったデザインで、のちの量産車とは大きくイメージが異なりました。 A編成は落成2か月後には架線の状態を確認する検測ドームを設置した電気試験車に改造された後、開業前の1964年には救援車の941形に改造され、大きな出番の無いまま1975年に引退した際には車体解体装置の試験に供され、まさに試験車としての一生を全うしました。 1004号車は斜めに柱の入った車体構造の試作車として設計され、客室窓が六角形である点が特徴でした。両先頭車で異なるフロントガラス形状の比較試験も行われ、量産車の設計に貴重なデータを残しました。開業前の1964年に電気信号試験車922形0番代(初代ドクターイエロー)に改造され、1975年に引退するまで後輩たちの安全な運行を支え続けました。 |
●製品の特徴 |
■ A6530 新幹線1000形・A編成・改良品 2両セット ◆1001号車、1002号車から構成される2両の通称「A編成」 ◆アイボリーの車体、側面幕板と裾に細い青帯の入るデザイン ◆前部標識灯が小型、フロントガラスは3分割された曲面ガラスの姿 ◆ひし型パンタグラフが1002号車後位に2基装備されていた登場直後の姿 ◆付属の連結用カプラーを使用することでA6531(B編成)と連結可能 ■ A6531 新幹線1000形・B編成・改良品 4両セット ◆1003号車、1004号車、1005号車1006号車から構成される4両の通称「B編成」 ◆アイボリーの車体、側面窓回りと雨樋に青帯の入る量産車に近似のデザイン ◆前部標識灯が小型の姿 ◆1003号車(3分割曲面ガラス)、1006号車(2分割平面ガラス)の前面窓形状を作り分け ◆1004号車(ひし型)、1006号車(下枠交差型)でパンタグラフ形状を作り分け ◆付属の連結用カプラーを使用することでA6530(A編成)と連結可能 |
●その他・備考 |
◆セット内容 (A6530):1001(M) + 1002 (A6531):1003 + 1004 + 1005(M) + 1006 |
マイクロエース Nゲージ鉄道模型